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B型慢性肝炎の場合は、母子感染によってキャリアとなり、免疫システムが働き始めた成人後に発症するケースがほとんどですが、これは1割程度です。大部分のキャリアは思春期以降に体内にウイルスの中和抗体ができて自然治癒しており、無症候性キャリアとなって発症せずに一生を送る人もほんの一握りと言われています。
しかも、幻のウイルスといわれていたHBVの正体もほぼ解明されたことで、現在はワクチンやHBグロブリンによる予防法も確立され新たな発生は激減しているということです。また、成人になってから性交渉などで感染して急性肝炎にかかった場合も、キャリアとなって慢性肝炎に以降するケースは少ないとされています。
それに比べてC型慢性肝炎の場合は感染してキャリアとなったり、急性肝炎が発症して慢性肝炎に移行する確立が極めて高いのです。これはウイルスの性格の違いによるもので、B型肝炎ウイルスの遺伝子が安定したDNAに対して、C型肝炎ウイルスは不安定なRNAだからです。
ウイルスの本体は核酸と呼ばれる物質からできていますが、これにはDNA(デオキシリボ核酸)とRNA(リボ核酸)も2種類があり、C型肝炎ウィルスのようにRNA型の2種類があり、C型肝炎ウイルスのようにRNA型の場合はウイルスの表面に膜があり、その中にコアと呼ばれる芯のようなタンパク質があって、RNA核酸は遺伝子の塊が包まれています。
ウイルスは、単に遺伝子情報の塊ですから、細菌などのように自分では増殖できないため、体内に侵入すると細胞内に入り込んでそこを乗っ取り、ウイルス(変異ウイルス)にどんどん変わっていくのです。
このようなことがものすごい勢いで行われていますから、ウイルスに対して免疫ができたり、薬剤が作用したことしても、しばらくすると新種のウイルスになっていて効果がなくなるのです。DNAウイルスに比べて、RNAウイルスは非常に不安定で突然変異を起こしやすいため、慢性化しやすく、ワクチンを作るのも難しいわけです。これは、インフルエンザウイルスも同様で、未だに風邪の特効薬がないのも、このような理由からです。
さらに、C型肝炎ウイルスには6種類以上の遺伝子の型があり、1a と1b型、2aと2b型、3aとその他に大別され、日本人に最も多いのが1b型で全体の70%、次いで2a型が20%ですが、唯一の治療法といわれるインターフェロンが効きにくいものも1b型なのです。これがまた、日本人のC型慢性肝炎治療を難しくし、蔓延させる状況を招いているわけです。
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