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肝炎とは、肝臓全体におこる炎症のことをいいます。肝炎が起こると、肝臓は赤みをおびて大きく腫れ、触ると痛みを感じます。急性肝炎ではこのような状態がはっきりと現れます。これを顕微鏡でみると、ところどころで肝細胞が壊れている様子(肝細胞壊死)がみられ、その細胞のそばには必ずリンパ球が存在しています。
A型肝炎の場合はRNAの遺伝子を持ちながらも非慢性型のウイルス感染症のため、感染直後の急性期の短い間には激しい症状が現れますが、肝炎ウイルスが消えると同時に病気も治り、慢性化したり再発することはありません。
一方、C型肝炎には慢性型のウイルスの為,感染時にはほとんど症状がないのに、肝炎ウイルスは体内に居すわっていますので、急性肝炎の多くがウイルス感染を維持して慢性肝炎に進行し、数十年という年月をかけて肝硬変に進み、肝臓ガンが発生します。同じウイルス肝炎でも、このように肝炎ウイルスの性格の違いによって炎症のパターンにも違いがでてきます。
慢性肝炎とは急性肝炎の症状が出てから6ヶ月以上肝臓の機能が正常化せず、肝炎ウイルス陽性の状態が続くことをいいます。その特徴は、肝臓の組織に炎症細胞であるリンパ球の浸潤が起きていて、線維化と肝細胞の壊死がみられることです。(リンパ球は白血球の一種で、本来はリンパ筋、脾臓、骨髄、血液中にあるもので、種類もいろいろありますが、細胞障害性リンパ球が組織に出てくること、そこに炎症が起こります。そして、組織に中にリンパ球が出てくる状態をリンパ球浸潤といいます)
ウイルス性肝炎を、肝炎ウイルスが肝臓で増殖を続けて悪さをしていると思っている人が多いのですが、直接肝細胞を攻撃するわけではありません。肝炎ウイルスは、長期にわたって活動と休止を繰り返しながら、基本的には体の組織との共存を図ろうとしています。けれでも、ウイルスが活動期に入ると、体内の免疫システムが働いてウイルスを攻撃しはじめ、その際に感染している細胞も破壊してウイルスを排除しようとするのです。
その結果、GOT, GPT といった肝細胞内にある酵素が血液中に溢れ出して数値も高くなります。つまり、肝臓の炎症は免疫システムが働いている現われというわけです。それと同時に、肝臓は自らの強力な再生力、修復力によって新しい細胞に再生に努め、欠落している部分を埋めようとします。しかし、ウイルスが活動と休止を繰り返すことで炎症が長期化し、肝臓の再生や修復作業が追いつかなくなって細胞をスムーズに元の状態に戻せなくなるのです。その結果、細胞の壊死する範囲が徐々に広がり、肝細胞がいびつな線維化から肝硬変に至るわけです。
しかも、B型肝炎ウイルスに比べてC型肝炎ウイルスによる慢性肝炎は、はっきりとした自覚症状が現れず、体がだるいとか発熱が続くといった風邪の症状に似ているために見逃してしまうケースが多いのです。発見が遅れれば遅れるほど、肝細胞の破壊が進んで治療も難しくなりますので、自分の肝炎の進行状態をしっかり把握して早めに手当てすることが重要です。
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